連日猛暑日が続いています。
皆様は体調を崩されていませんか?
今回は脱水について解説させて頂きます。
脱水とは「何らかの原因で細胞外液が不足して起こる症状」です。
細胞外液とは間質液と血漿により構成されています。(難しいため体液と思って頂いて大丈夫です。)
動物の身体は細胞外液と細胞内液の濃度を均衡に保つことで成り立っています。
そこで何らかの原因で細胞外液にある水分が減少した、またナトリウム(塩分)が減少したらどうなるでしょうか?
そう、細胞内液にある水分や塩分を外液に送ることで均衡を保とうとします。
全体的には濃度が薄くなるため、脱水が起き体調不良となるというメカニズムです。
では脱水の種類について解説していきます。
脱水は大きく3つに分類されます。
①高張性脱水(水欠乏性脱水)
②低張性脱水(Na欠乏性脱水)
③等張性脱水(混合性脱水)
です。
①高張性脱水
細胞外液の水分が不足して起きます。
よくある水分摂取をしなかったことにより起こる脱水です。
②低張性脱水
水をしっかりと摂取しているのに頭痛がする、気分が悪くなった。
このようなときは、ナトリウム不足による脱水が起きていると考えられます。
汗をかくと水分の他に塩分も排出されます。
細胞外液の水分は摂取しているので保たれていますが、ナトリウムは不足した状態です。
細胞は濃度が高い方に体液が移動するため、結果として水分が細胞内に移動し(細胞内浮腫)外の水分が不足することで脱水になっているのです。
(トレーニングしている人は水を飲めとよく言われるかと思いますが、水を飲み過ぎると細胞外のナトリウム濃度が薄くなるため、低ナトリウム血症となり頭痛や痙攣などを起こす場合があるので注意が必要です。)
要は塩分不足による脱水です。
③等張性脱水
これは水分、塩分が等しく減って起こる脱水です。
水分・塩分どちらか一方が減ると、細胞内液に移動してしまうと伝えましたが、等しく減ると単純に細胞外液が不足します。
これにより脱水が起きるということです。
以上が脱水の分類とメカニズムです。
これからは脱水を予防するために何を摂取すればよいかについて説明します。
アイソトニックウォーターとハイポトニックウォーター
脱水を予防するためには、水分と塩分を補給しなくてはいけません。
その際にスポーツドリンクを摂取することをオススメします。
スポーツドリンクには吸収時間が異なるアイソトニックウォーターとハイポトニックウォーターがあります。
まずアイソトニックウォーターですが、アイソトニックとは「等張液」という意味のことで、スポーツドリンクにおけるアイソトニック飲料とは、ヒトの安静時の体液と同じ濃度の飲料ということになります。
安静時においては体液と同じ浸透圧のため、水分・糖分・塩分がバランスよく吸収されます。しかし、発汗により塩分が多く排出されると体液の浸透圧は低くなるため、運動時には水分の吸収スピードは少し遅くなります。
代表的な飲料水は「ポカリスエット」です。
ポカリスエットは塩分はもちろんのこと、糖分も多く含まれています。
そのため細胞外への水分摂取というよりは、栄養補給の意味合いが強いスポーツドリンクとなります。
運動中にポカリスエットを飲んで、お腹がタポタポになったことはありませんか?
まさしくこれがアイソトニックウォーターの性質で、塩分が多く排出された場合は、吸収スピードが遅くなるためお腹に残ってしまうのです。
次はハイポトニックウォーターですが、ハイポトニックとは「低張液」という意味のことで、ハイポトニック飲料とはナトリウムや糖質の濃度が低めで、ヒトの安静時の体液よりも低い浸透圧の飲料のことをいいます。
ハイポトニックウォーターは、汗を排出している際に摂取すると素早く細胞外に吸収してくれるので、脱水予防に効果的なスポーツドリンクといえます。
代表的な飲料水は「イオンウォーター」や「経口補水液OS1」などです。
もちろんアイソトニックウォーターやハイポトニックウォーターはまだまだたくさんの種類がありますので、ご自身で調べて頂けたら幸いです。
まとめると、運動前のエネルギー補給はアイソトニックウォーター
運動中の水分補給はハイポトニックウォーターを摂取する。
このように使い分けると、暑い夏も乗り切れると思いますので是非参考にしてみてください。
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